iNSTITUTEM@STER

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2012年1月30日月曜日

シナモンブレードIIご注文受付を再開します

先日よりいったん締め切っておりましたシナモンブレードIIのご注文ですが、

この記事を持って再度受付を開始します!

在庫が復活しましたので、まとめて注文が来ても大丈夫かと思います。


 また、今回、東京方面でお受け取りをご希望される方に、「でぃー」さんが手渡しに協力していただけることとなりました。
 東京方面で直接受け取りを希望される方は、 お渡し方法ご希望の欄の「でぃーさんより受け取り」をお選びください。代金のお支払いについては、でぃーさんへお渡しするか、こちらへ送っていただくか、改めてご相談させていただきます。

 なお、手渡しのためにご連絡いただいたお名前(ハンドルネームでも結構です)、メールアドレス、電話番号とお受け取りの本数をでぃーさんへお知らせいたしますので、ご了承ください。


 今回は用件のみですが、よろしくお願いします。

2012年1月29日日曜日

部屋で使うシーリングライトの製作 電気設計編

ずいぶん前にLED照明の記事を書きましたが、中途半端なままになってしまいました…

前回の記事はこちらから。
部屋で使うシーリングライトの製作 技術編

ここからは、製作のために具体的な設計に進んでいきます。
まずは、回路図から。
一つのFETにLEDを二つつなげてください。
電源2系統なので、FETの回路を四つ作成してください。



電源から市販の変圧回路を通して、24Vに落としてから、電流制限用抵抗とLEDにつなげるという、何も面白みのない構造です。
将来の拡張のために、MOS-FETを通して制御ができるようにしています。
例えば、MOS-FETの入力にマイコンをつなげて制御することを考えています。


もう一つ、常夜灯の回路ですが、直列にコンデンサをつなげています。
ここから先は、交流での電流計算のおさらいです。
新しく製作される方も、以下のようにコンデンサの容量等を決めてください。

容量リアクタンスで電流を制御する、というものです。
直流なら、V=IRでおなじみのオームの法則がそのまま使えますが、
相手は交流なので、そう簡単にはいきません。コイルはないので大丈夫ですが、コンデンサも電気を流します。
交流にとっての抵抗に相当する、コンデンサのインピーダンスは以下の式で決まります。単位は[Ω]です。

Xc=1/(2πfC) = 1/(2*3.14*60*3.3e-6) =804Ω

(50Hz地域の場合は、965Ω、以下60Hz地域の例で計算します)
ただし、
π:円周率
f:周波数(50Hzまたは60Hz)
C:コンデンサ容量[F]
です。


直列に7.5Ωの抵抗が2本ついています。これも計算します。
抵抗の場合は、直流と同じように扱うことができます。

R=7.5+7.5=15[Ω]

コンデンサに並列の抵抗は、電荷を逃がすための抵抗です。100kΩとかなり大きいので無視します。

そして、合成抵抗に相当する全体のインピーダンスは…
Z=sqrt(Xc^2+R^2)=sqrt(804^2+15^2)=804.1Ω

となります。
ピタゴラスの定理っぽい式になることに注意。
実は、直列の抵抗はほぼ無視できるのですね・・・


交流の電流は、このインピーダンスZを基に計算します。
オームの法則のように、Zを抵抗のように計算することができます。
V=100[V]なので、回路を流れる電流は
I=V/Z=100/804.1=0.124[A]

ダイオードの電圧降下もありますが、約0.124Aとなります。
これなら、1WのLEDも無事に点灯することができます。
このときの消費電力は、
100*0.125=12.5

全然省エネルギーじゃない!



…と思った方もいるかもしれません。
ここからが、コンデンサを使うことで電気代が安くなるカラクリがあります。


実は、コンデンサは、電流の波を90度進める性質があります。電圧の波はそのままです。実際には抵抗が直列につながっているので、抵抗の分0度側へ戻ります。
その式がこちら。

cosΘ=R/Z=15/804.1=0.0187
Θ=88.95[deg]

このcosΘが「力率」と言い、実際に消費され、電気代が請求される割合です。
実際に光らせるために使われた電力(有効電力)は、
100*0.125*cosΘ=0.234W
となります。

電圧の波が高いにもかかわらず、電流は小さいままです。
電圧*電流がその分小さくなってしまいます。

上で現れたΘは、電流の波がどのぐらいの位相ずれているかを示しています。
電流の波は、88.95度分ずれています。



ここでもう一つ、注意すべきことがあります。
本当は、電線には、はるかに大きな電流が流れています。その電流に相当する電力を「皮相電力」と呼びます。たまにACアダプタなどで見る「VA」というのがそれです。「25VA」とは、皮相電力25VAまで、という意味で決して「25W」ではないことに注意。
上の、100*0.125=12.5VAというのも、皮相電力です。この場合は問題になるほどの大きさではないのですが、数百Wの機器を動かす場合は、この皮相電力を基に機器までの電線、ブレーカーなどの設備の設計をします。
と、交流の理論がずっと続きましたが、コンデンサの容量が大きくなれば常夜灯は明るくなります。

基板上の配線も載せておきます。
配線図を描くために選んだ部品は本当に適当です。
なので、ダイオードなどが特に大きくなっています。

この基板には、常夜灯の回路が1個、メインライトの回路が電源1個分、2系列でLED4個分です。
この基板に、電源1個とLED2個ずつつなげてください。

 次は、本体の加工のための設計をしていきます。

2012年1月23日月曜日

LEDサイリウムの規格制定

ここ1週間以上、副鼻腔炎にかかってしまい、作業もブログ更新も止まってしまいました。
お待たせしてしまい、皆様にご迷惑をおかけいたしました。

現在、シナモンブレードIIIの製作、そして一般のライブで使ってもらえるように、規格を制定中です。


基準の項目として、以下の4種類を考えております。

1)大きさ
長さを250mm以内として、棒状の場合、太さ40mmとする。
うちわ型やこれ以外の形では、長さ250mm、幅200mm、厚さ40mm以内に収める

ランティスの長さ制限をもとに、市販品を比べました。

2)構造一般について
鋭利な部分がないこと
できるだけゴム素材・クッション性のある素材(軟質塩ビ、ポリウレタンなど)で覆う
または、薄いPET樹脂などのやわらかい素材を用いる
光源はケースの中に収納し、むき出しにしない、また光源をどの向きからも直視できる状態にせず、必ず半透明のケース、フィルムなどで覆う

3)使用時の表面温度
外気温30度、湿度70%、無風状態において、
最大出力で1時間、接触部分を極力減らして放置した時、表面温度が45度以下であること
45度を超えるとやけどになる可能性があるので、それ以下の温度となるようにしました。
外気温などはライブ会場を想定しました。

4)照度a)0Lxの室内に置いて、LEDサイリウムをもっとも明るい部分にセンサーを接触させて測定する
b)0Lxの室内に置いて、LEDサイリウムを10cm離した場所にセンサーを置いて測定する

色によって個別に値を定めます。
他の色は、これらの混合色として扱い、それぞれの成分についてこれを超えないようにする

照度の決定が難しいでしょう。

まず、色によって値が変わること。特に青は、出力=照度が小さいにもかかわらず、とてもまぶしいと人間の目に感じてしまいます。
光の三原色以外の色は、三原色が混合して色が作られた、と仮定して決めましたが、実際には、単色の場合はスペクトルが1本です。
一方、シナモンブレードのように、複数の色を混ぜて作りだしたものは、複数の色分のスペクトルがあります。これらを同じように取り扱うのは良くないと思いますが、暫定的にこのようにしました。

本来は輝度を測定するべきですが、輝度を測定するのが困難なこと、より人間の目に近い指標として照度を選びました。その「まぶしい」と感じるのは、1点の光が明るすぎるために起こるので、その一番明るい1点を測定しました。

基準は、これもライブ会場を想定して、隣の人の目からまぶしいと感じないこと、会場そのものを明るくしすぎて、演出に支障が出ないことを考えました。本当は30cm離したところからの測定値としたかったのですが、値が出なかったので10cmとしました。

と、とりあえず基準を決めましたが、ご意見を頂けると幸いです。まだまだ見落としている部分はあるはずですので…

その規格制定のために、手始めにシナモンブレードIIと閃ブレードの明るさを測定しました。
基準の明るさは、市販のサイリウムとしようかと考えております。

シナモンブレードII+EVOLTA*2と、閃SG-329+TurnON製ネオンホワイトで比較しました。

結果は…

10cm値
シナモンブレードII
赤:57
緑:108
青:10
最大:161

閃ブレード
最大:673

接触値
シナモンブレードII
赤:1243
緑:2450
青:203
最大:3580

閃ブレード
最大:6300
(単位はすべてlx)

シナモンブレードがあっさり負けてしまいました…


もっとも、閃ブレードは白色というもっとも有利な条件でしたので、他の色ではどうなるかわかりませんが…
それにしても、閃ブレードって結構明るいですね…

照度に関しては、他のデータが出てきましたら、まとめていきたいと思います。

というわけで、このような測定で明るさを規格化していきたいと思います。
そして、これらの基準を満たしたもののみ持ち込み可、というような規格を作りたいと思います。


他の製作者の方々も、何か基準となるものを提案してもらえるとありがたいです。そして、規格を守って製作することをご協力願います。

2012年1月13日金曜日

市販品としてのシナモンブレードについて

しばらく文字ばかりの記事が続いてしまいましたが、読みにくくなってしまいご迷惑をおかけします。

ランティスの主催するライブで、「市販品無改造に限る」という条件がありますが、
 まずは、シナモンブレードをiNSTITUTE M@STERより市販したという実績を作るため、ページ「シナモンブレード注文について」の内容を、特定商取引法に則り変更いたしました。

この「市販品」の定義について、「フルカラーLEDコンサートライト普及委員会」でも述べていますが、法人格を持った集団がJANコードをつければ、明らかな「市販品」ですが、たとえば個人経営の手作りパンなども、立派な市販品として認知されます。店舗で販売していれば、販売元が法人、個人問わず「市販品」と扱えるようです。

では、このiNSTITUTE M@STERどうかというと・・・店舗を持っているわけでもなく、当然法人格でもない・・・
店舗を持ったり、法人格をとろうものなら、本当に副業となってしまうので、この身に何か起こるもしれません。今の副業先をクビになるのも時間の問題です。

ということで、特定商取引法に則り、通信販売として「市販」することといたします。
当然ながら、個人事業主としての届出も出しておりますし、確定申告もしております。


市販品として出してはおりますが、当然のことながら、「安全で壊れないもの」を作る必要があります。いろいろな方に使ってもらいたいからこそ、品質的に満足できるものにしていきたいと思います。

2012年1月9日月曜日

シナモンブレード注文を一度締め切ります

シナモンブレードをご注文いただきありがとうございます。

 現在シナモンブレードIIの注文を受け付けておりましたが、この書き込みをもっていったん締め切りとさせていただきます。

 正確に言うと、「今すぐには送れませんのでご了承ください」ということです。
 まだ完成していないものが30本近くありますので、それが完成次第発送いたします。
 なので、予約ということでよろしければ受付いたします。

取り急ぎ、用件のみですがよろしくお願いいたします。

2012年1月6日金曜日

2012年のシナモンブレード製作の方針

あけましておめでとうございます。

年末年始は、いったんシナモンブレード製作を休んでおりましたが、再開いたします。
まず、去年12月ごろから、多くの声優系ライブで使用禁止となってしまったLEDサイリウムですが、しばらくしたら条件付きで使用できるようになるという希望を持ちつつ、開発を続けてまいります。

シナモンブレード製作の上で、これだけは守りたいこと1) アイドルマスター仕様で製作する
2) 同人レベルで製作する
3) (店・個人という関係ではなく)製作者・使用者と役割は違えど、対等の立場であること



1) アイドルマスター仕様について 現時点で、シナモンブレードの5割以上は、アイドルマスター以外の声優ライブで使われているようです。
シナモンブレードユーザーの使用先(本数ベース)
たとえば、3本購入された方がアイマス・他声優で使うと回答した場合、アイマス系に1,5点、他声優に1.5点加える

しかし、アイドルマスターのためにシナモンブレードの製作を始めたこと、実際のところ私自信が他の声優・アイドルについて詳しくありません。後ほど書きますが、「製作者=シナブレユーザー」と考えておりますので、現時点で、私がアイドルマスターの仕様以外のものを作ることは考えておりません。

2)同人レベルでの製作について
これにはいくつかの考えがありますが、大元に「ほしいものを作っている」「ライブ会場を自分たちで作る」と考えています。
仮に会社としてしまうと、会社の根底には「利益を上げる」という目標が絡んでしまいます。そうしてしまうと、「製作者=シナブレユーザー」という関係が成り立たなくなってしまうのではないか、と考えています。

3)製作者・使用者の立場について
先ほどより「製作者=シナブレユーザー」と書いておりますが、これは、製作者とユーザーは同格である、という意味を表します。
コミケと同じような、役割は違っても同じ立場であることを強調しています。ユーザーも、シナモンブレードの製作、宣伝などに携わっていると考えると、当たり前であるとも思います。
このことで、本当にユーザーがほしいものを作ることができると考えています。

もちろん、製作者としての責任は持ち、ユーザー、他の製作者に対しての敬意は忘れません。


とまあ、抽象的なことばかり書いていますが、今年の具体的なスケジュールは

2月 作りかけのシナモンライトII、シナモンブレードII完成
3月 シナモンブレードIIIの設計完成
4月末 シナモンブレードIIIの試作完成
5月量産開始
(この間、シナモンブレードIII試作展示+在庫整理のためにイベント出展)
8月 (当選すれば)コミケC82 出展、シナモンブレードIII頒布
9月 シナモンブレードIII改良版製作
(この間、シナモンブレードIII頒布のためにイベント出展)
12月 (当選すれば)コミケC83 出展、シナモンブレードIII改良版頒布

状況にもよりますが、シナモンブレードIIIは、IIよりも規模を大きくします。
とても一人ではできないので、
「こんなものがほしい」「手伝いをしたい」などお考えの方、ぜひともご連絡ください。
能力などは問いません。やることはいっぱいあります。

今年も、よろしくお願いいたします。