iNSTITUTEM@STER

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2011年11月30日水曜日

部屋で使うシーリングライトの製作 技術編

引っ越してからある程度落ち着きましたが、シナモンブレードの製作はほとんど進んでいません…
ここ2カ月ぐらい、仕事とか私事とか…予想以上に忙しくなってしまいました。

そんな暇あるんかいな、とか言われそうですが…

せっかく引っ越して、心機一転するために、部屋で使うシーリングライトを作成しました。
もちろんLEDで光らせます。

目指すもの:
LEDで光らせること
できるだけ手作りにすること
市販のものより安く作ること
そして、
合計30W程度+常夜灯1W程度で、安全なもの、将来的に改造が可能なもの

といったところでしょうか。


まずは基本設計から。

パワーLEDを使うときには、放熱に注意する必要があります。シナモンブレードもあまり偉そうなことは言えませんが、1WのLEDを半径20mm程度の、あんなに小さな放熱板で使用しているのは、乾電池で使用することを前提にしているためです。また、常に全色点灯していることは少ない、といったことなども理由の一つです。
もし仮に、外部電源を用いて24時間フルパワーで使用する際は、放熱の機構が必要です。金属のスリーブをLEDの周りに取り付けるなどの改造が必要です。

話題がそれてしまいましたが、実はLEDは決して効率の良いものではなく、80%以上が熱で逃げてしまいます。今回使用したものは、1個5W当たり850lmのものです。理論的に、1W当たり683lmが最大ですので、683[lm/W]/(850[lm]/5[W])=0.23...と、単純計算で77%が光以外の何かに変わってしまいます。

大切なのは、結構大きな放熱板が必要、ということです。

今回使用したLEDの資料には、5W当たり最低10300平方ミリメートルの放熱面が必要とされています。



(データシートより抜粋)
当初、5WLED6個で考えていましたが、部品の選定の間に5W*8で作成することになりました。そのため、上の表より表面積が82400平方ミリメートル必要となります。

発熱効率を考えて、半分の面積、つまり片面だけで考えると、円盤状では、最低半径162mm必要となります。

切りの良いサイズを考えて、きわどいですが半径200mmとします。

電源は、安全性、安定性と製作の手間を省くため、市販のものを使用しました。上では「手作り」と言っていましたが、一から安全なものの設計をする時間も技術もありません…24V30Wを取り出せる電源が手に入りました。
さらに、常につけておくものなので、冗長性としてこれを2系統用意します。24V30Wの電源1個に、5WのLEDを4個つけます。片方にトラブルが発生しても、もう片方で光らせることができます。

将来、調光や無線での操作ができるように改造するために、スイッチングとしてFETを取り付けます。

安く上げるために、金属板・アクリル板の加工は自前で行います。

本当は、スタイリッシュに!とか思って設計しましたが、出来上がったものはかなり無骨になってしまいました…


最終的に、使用した部品はこちらです。
・半導体類
5WパワーLED OPTOSUPPLY OSW4XAH5E1E *8
$1WLED OPTOSUPPLY OSM5XME1C1S *8
#FET 東芝 2SK2232 *4
$整流ダイオード 1N5404 *4

・抵抗、コンデンサ類
$酸化金属抵抗 7.5Ω1W *2
$カーボン抵抗 100kΩ *1
セメント抵抗 3.3Ω 5W *4
#半固定抵抗 1MΩ *4 
$フィルム 3.3μF250V *1

・電源ユニット
24V30W コーセル LCA30S-24 *2

・スイッチなど
125V3A オルタネイト型押しボタンスイッチ *3
ヒューズソケット *1
125V1Aヒューズ *1
48mm*72mmユニバーサル基板 *2
スイッチをつなぐ電線4本分 適量
放熱シート、または放熱グリス 適量

・機構部品
アルミ丸板 φ400*t2
アクリル丸板 φ400*t3

・ねじ、ナット
・・ナベネジ 
M2x10 *16
ポリカーボネートM3x10 *2
M3x20 *16
M4x10 *4
・・ナット
M2 *16
ポリカーボネートM3 *2
M3 *16
高ナットM4x30 *4
アイボルトM4 *4
絶縁スペーサー M3x10 *16

「ただ光らせたい」だけなら、#印のものはなくても問題ありません。
$印は、常夜灯向けの部品です。

大体作りたいものが決まったので、電気回路を作成します。
各種図面は、次回載せる予定です。

2011年11月20日日曜日

基板洗浄に使った溶剤の回収

書きためていたネタを少しずつ放出していきます。

シナモンブレード製作で、はんだのヤニを洗い落とすために、エタノールで流していました。使ったのが結構な量になってしまったので、これをリサイクルできないかと思い、蒸留しました。


エタノールの中には、はんだに含まれるヤニの成分が混ざっていますが、その量は不明です。ヤニの成分の沸点はかなり高いはずで、活性ロジン系、第4類第1石油類と書いてあり、厳密には不明ですが、有機系の物質だと思います。とりあえず、エタノールを蒸発させればよいでしょう。

ペットボトルのふたに穴をあけて、そこにチューブを通し、蒸気がチューブを流れるような構造のものを作ります。チューブを通った蒸気は、徐々に冷やされて、一部はボトルの中に戻り、残りをリサイクルエタノールとして回収できるようにします。


エタノールをペットボトルに入れて、鍋に水を入れて湯煎をします。が、一向に温まりません。

ずっと温めていたら、やっと蒸発が始まりました。このとき、お湯の温度が約92度です。エタノールの沸点が78度ぐらいと考えると、かなり温めすぎです。

ある程度落ち着くと、お湯の温度が88度ぐらいになります。中の液体の沸騰も始まります。チューブのなかに液滴がつきました。確実に蒸発しています。


溶剤が蒸発している以上に、湯煎の水も蒸発してしまいました。なので、途中しびれを切らして、ペットボトルごとやかんに入れて、ふたをして温めました。

結局、途中逃げてしまったものもあり、回収できたのは半分ぐらいになってしまいました。


もっと効率よくできればよいのですが、たとえば、チューブのついた金属製の密閉容器に溶剤を入れて、容器を温めれば自動的に回収できるようにする、など。

時間があったら、またよい方法を考えます。

2011年11月13日日曜日

インターネットがつながりました

引っ越しが終わり、部屋が片付いて、ついにインターネットもつながりました!

 前回の更新から1か月以上、その間、シナモンブレードの製作は…正直あまり進んでおりません…。

 協力してもらった基板は出来上がり、電気的にも問題なく動くようになりました。



 

 実は、制御ソフトウェアが間違っていることに、出来上がってから気がつきました。
 現在の仕様では、プログラムの書き換えは可能ですが、若干面倒です。しかも、11月いっぱいはまともに時間がとれそうもないので、作業がどの程度進むか未知数です。


 ISPコネクタを作っておけばよかった…


 そして、皆様に報告しておくべきことがもう一つ。


 コミケ落選が決まりました。

 合体で申し込みましたが、相方のほうも落選してしまいました。
 51000組の申し込みで16000組の抽選漏れとのことです。単純に計算すると、31%の確率で落選ですが、ある特定の2組が両方落選する確率は約10%です。当たらない確率ではないけれど、残念な気もします。

 ということで、ほぼ全数を通販に回せることが決まりました。

 詳細は後日、完成のめどが経ってから報告いたします。