iNSTITUTEM@STER

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2010年12月30日木曜日

製品のプログラム書き換え

 おそらく、年内の更新はこれが最後となると思います。


 ある日、こんなお願いが入りました。
 「つまみロックした後に『真ボタン』を押すと二度押したようになってしまって、色が飛んでしまうので、なんとかしてほしい」

 これは「チャタリング」が原因だと思います。

 これをなんとかするには、プログラムで解決するか、抵抗とコンデンサを入れてスイッチのON、OFFの変化を遅くするか、あるいは、押して離した後に待ち時間をいれて、何もしないようにするか、です。

 出来上がった基板に抵抗とコンデンサを入れるのは面倒なので、プログラムを書き換えることにしました。しかし、前作なら、ICをそのまま引っこ抜いて書き込み機で書き換えればいいのですが、今回はICを引っこ抜くことができないので、なんとかして基板にICをつなげたまま書き込みをしたいところです。

 PICで書き込みに必要なのは、1番ピンを左上に持ってきて、左上から4番目のピン(メモリー消去時に高い電圧を掛ける、VPP)、右上から2番目のピン(データを送る、ICSPDAT)3番目のピン(クロックを送る、ICSPCLK)です。そして、ICそのものを動かすための電源(VDD、+電源・VSS、基準電源)です。この順番は、現行の8ピン、14ピン、20ピンモデルなら共通です。

 なので、この線だけつなげば書き込めることが分かります。繋ぐための線を付けて、書き込むことに。

 結果は…そううまくいかないのが世の定め。

 よく調べてみると、上のピン配列にある「ICSPDAT」「ICSPCLK」が重要で、双方向で書き込み機とデータのやり取りをしているため、他の回路につながないようにしなければいけません。なので、一時的に他の回路と切り離します。具体的には、つながっている抵抗を外します。

 今度こそうまく行きました。
 思ったよりあっさり出来てしまいました。

 とりあえずできましたが、これは、次期作ではプログラムの書き換えがしやすいようにも作るべきですね…

 それでは、よいお年を。 

2010年12月25日土曜日

出荷後に色々思った事

 なんとかシナモンブレードを出荷しました。
 その後色々な不具合対応等、一段落しましたので、そろそろ放置気味だったブログを更新します。

 やはりというか、恐れていた「初期不良」が数件ありました。
・特定の色(青or緑)が付かない
・基板固定ねじを通す穴の位置が合わない
 こちらは、完全に加工のミスです。特に初めのころに加工した物は、ねじを通す表と裏の穴を別々に開けていました。これが原因で中央を通らず、合わなくなってしまったと考えられます。
 現在は、中央を通るように、一度で貫くように穴をあけています。

 改めて、この場を持ってお詫び申し上げます。お求めいただいた方で、何らかの「不具合」がありましたら、ご連絡ください。早急に対応いたします。


 また、発送してから気が付いたのですが…
 レンズと光源の隙間が出来てしまいました。

 これにより、特に複数色を混ぜる色の場合、色の分散が起きてしまったり、色のむらが出来てしまうことがあります。
 さらに、振っていると外れることがあります。

 これは、温度差などで粘着力が弱くなってしまったこと、写真内の赤いケーブルが太すぎて干渉してしまうことが原因です。
 大変お手数ですが、セロハンテープなどで補強してもらえると有り難いです。申し訳ございません

 そもそも、この赤いケーブルは電池ケースにつながっていたケーブルで、リユースするつもりで使いました。早い話、細い電線を「ケチった」せいです。

 この部分は特に大電流が流れるので、あまり細いとロスが大きくなってしまうのですが、太くすると今後はレンズが干渉してしまう…

 というわけで、これで考えた結果
「レンズ要らないんじゃない?」
 レンズ代もいらないし、このレンズを調達するのも大変だったし……だけどこんなこと言ったら何のために「光を遠くへ飛ばす実験」をやってきたんだろう…

 ちなみに、レンズなしで光らせた結果がこちらです。いずれの写真も、手前がレンズなし、奥がレンズありです。


 レンズがあったほうが色むらは消えています。しかし、元々の光の量があるので、レンズなしでも先のほうまで光が届いています。

 次期ロットでレンズを使うかどうか、再び考えたほうが良さそうです。

2010年12月21日火曜日

シナモンブレード出荷

 完成したブレードを梱包するのですが、これも意外にやることが多くてすぐに出荷、とはいきません…宛名を作って、1本1本緩衝材で包んで、マニュアルなどを入れて、また緩衝材で詰める。

 完成したはいいけれど、出荷が遅れて申し訳ありません。
 月曜日付けで出荷しました。
 おそらく、最短で12月21日に到着すると思います。

この箱のどれかが届くと思います。
郵便局へ持ち込むのが大変でした…まあ徒歩1分のところにあるので往復すればいいだけの話でした。
 
ラベルは色々と片付いたら整理します。シナモンブレード関係は直しておきます。

2010年12月18日土曜日

シナモンブレード完成!

 「はんだ付け3」や、組み立ての記事も書く予定ですが、タイムリーな話題なので飛ばしていきます。


 今回もタイトルの通り

 「シナモンブレードが(約)100本完成しました!!」

約、というのは一部部品の不良などで完成できなかったものが含まれています。
その完成に向けての写真をご覧ください。






 ここまで完成させたら、やっぱり光らせたい!

 というわけで、近所の公園で光らせてみました。

 冬の夜中、というより未明、とにかく寒いです。下に敷く新聞紙とシナモンブレードの入った大きな袋を持って歩いている姿を見ると、家があるか心配されそう…


スイッチオン!





なんだか思ったより明るくないな…周りが照明だらけで明るすぎるようですね…
気を取り直して、家で光らせます。







部屋全体が明るくなります。もちろん真っ暗です。
今度はこれを出荷します。みなさんの手に、この中のどれかが渡ります。

2010年12月15日水曜日

シナモンブレード完売!

 タイトルの通りですが…この度

「シナモンブレード予定数完売しました!」

 まさか、完成を待たずに完売するとは…
 この大きさ、金額、アイマス2ショック、イベントでの頒布もない中で、「年明けまでに半分出れば上等」と思っていましたが、どうやら予想以上に需要があったようでした。

 現在、追加生産の部品を注文しています。おそらく2月には出来上がるかと。
 これも、皆さんが応援していただいたおかげです。実際にtwitterやブログ、友人への口コミなど、いろいろな所で宣伝なり口コミなり広めてもらった事も大きな力となりました。

 実は言うと、今日で過去最高のページビューがありました。
 「シナモンブレード」少しは知名度が上がったかな?
 ちなみに、なんとか順調に製作は続いています。
 完成まで急ピッチで作業中。

2010年12月13日月曜日

はんだ付け2

 はんだ付けをするためには、はんだごては欠かせません。
 こんな感じで順調にはんだ付けをしていると、それは起こりました。



 ある日、そんなはんだごての先が真っ黒になってしまいました…


 実は、原因は分かっています。はんだごてで電線のビニールの被覆を溶かして外したせいです。
今までは1個とか2個とかなのですぐにはがれていましたが、100個単位だと、焦げた跡がそのまま残ってしまいました。

 ここまで黒くなると、はんだがこてのうえに乗らなくなってしまいます。ましてや、今回は溶けにくい無鉛はんだ。
 溶けたはんだがはんだ付けの面に貼りついて、熱伝導面を増やします。こうして熱が伝わったらはんだを付けるのですが、その熱伝導がうまくいかないので、これではうまくはんだ付けができません。

 仕方がないので、新しいこて先を買ってきました。ついでにヒーターも新調。新しいこてを買うより安上がりです。
 これで遅れていた作業時間を取り戻せるかな?

2010年12月12日日曜日

シナモンブレード増産決定!!

 本日までにシナモンブレードの注文が80本を超えました。本当にびっくりしています。この大きさ、価格、そして今回は特にイベントで大規模に頒布するわけでもないので、あんまり出ないだろう、と思っていました。

 ところが、ふたを開けてみれば完成前に8割以上売約済み…かなりの需要があったようで、予想できませんでした。

 タイトルにもある通りですが、正式に発表します。

 「シナモンブレードを追加生産します!」

 実は消化できていない部品もあったので、いつかもう一度作ろうとは思っていたのですがまさかこんなに早く決定するとは。

 この予定ですと、部品到着が1月末、完成が2月中旬ごろとなりそうです。
 詳細は追って報告します。

2010年12月11日土曜日

動画のコメントについて

 ニコニコ動画を見て、こちらのブログを見ていただいた方も大勢いらっしゃるようで、大変感謝しています。
 現在「シナモンブレード」の注文が60件を超えました。ご注文をお考えの方は、ぜひともお早めにご連絡ください。また、現時点でするかどうかは未定ですが増産も計画しています。


 また、いろいろなコメントを頂き、ありがとうございます。「すごい」などとコメントしてもらうと、こちらもとてもやる気が出ます。また、他にも気になったコメント、質問がありましたので、まとめてこの場で返事をします。

・熱が凄そう

・全部筒に入れちゃうと放熱できなくなりそう
 熱についてのコメントはいくつか頂いておりますが、発熱に関しては、以前電池の持ちを実験した時に同時に行いました。室温は約25度です。最も熱くなる、LED裏の温度を測りました。
 後ろの51.9が温度[℃]です。点灯30分ぐらい経過した時です。この後は、ほぼこの温度で落ち着きました。そして徐々に電池が無くなるにつれて温度が下がります。

 また、後日別の電池で行ったところ、約60度まで上がりました。やはり、電池が切れてこれ以上上がることはありませんでした。実際のケース表面は正確には測っていませんが、感覚としてほんのり暖かい、という感じです。この程度の温度なら問題ないと判断しました。


・昇圧回路付けて色切り替えすると雑電波するものもあるけれど
 いわゆるEMI(電磁気妨害)です。手元に正確に測定する機材がないため、簡易的にスピーカーとAMラジオでどれぐらいノイズが載るかを実験しました。
 実測では、市販のスピーカに近付けた程度ではノイズは聞き取れませんでした。また、AMラジオに近付けた時、半径最大20cm以内に近付けた時に「ザー」というノイズが聞き取れました。ちなみに、前作では最大5cmでノイズが聞きとれました。前作に比べてかなりノイズも大きいことが分かりましたが、20cmであれば、腕の長さより短いのでコンサート会場での影響は無いと考えられます。

・昇圧ユニットの詳細について
 このブログで以前紹介…と思いましたが、紹介していませんでした。
 最終的に採用したのはLM2735です。部品も手に入りそうでしたが、周りに付ける部品点数が多くなりそうだったこと、放熱が追いつかなくなる可能性があることから市販品のユニットを使用しました。

 今後も気になることがありましたら、遠慮なく質問してください。できる限りお答えします。

2010年12月8日水曜日

はんだ付け1

 多分2とか3とかになりそうな内容なので、書く前に番号を付けておきます。

 続いて、基板に電子部品をはんだ付けします。今回のこだわりの一つとして、RoHS指令に対応するために鉛フリーはんだを使います。
 もともとRoHS指令とは、EU内で電子機器を販売するときの規制で鉛やカドミウムを含む製品を販売できない、という指令です。実際EU圏内で販売する予定はありませんが、環境のことを考えて実施することになりました。個人でどうこうとなるレベルではないのかもしれませんし、ただ「鉛を使わない」ほうが却って環境負荷が大きいという報告もありますが…。

ただ、やはり鉛フリーは融点が高いのではんだ付けがしにくいです。

面実装部品、チップ部品も多く使用していますので、前回より細かい作業が必要です。
 PIC以外の面実装部品をはんだ付けした後、他のリード部品をはんだ付けします。
 穴あけもいらない、基板をひっくり返す必要もない、針金を切る必要もないので工期短縮…と思いましたが、その位置を決めるのが難しく、うまく固定できません。結局3個のチップ部品をつけるのに1枚1分ぐらいかかります。

 PICを後ではんだ付け、というのは、この仕様ではプログラムを後で変更するのが困難なためです。後でプログラムを更新した場合に対応するため、ぎりぎりにはんだ付けします。本当はインサーキットプログラマーを使って線をつなげばよさそうなのですが、肝心の対応したライターが手元にないのでこのようにします。

 ちなみに、こちらで使ってるのは秋月電子のPICライターVer.4です。PICにあまり詳しくない時期に購入したので、やはり基板を実装した後にも書き込みできる機能や、パソコンに接続しなくても書き込めるスタンドアロンプログラムができたほうが便利だと思います。

 実際、大きさが限られていますので、書き込み用端子を設ける場所もありません。今後のバージョンアップのためにクリップ型の書き込み冶具を用意しようと検討中です。

 ほかの部品も順番にはんだ付けしていきます。

2010年12月7日火曜日

今度こそ基板間違えた!!

 前回、「基板を間違えた!?」と思いましたが結局何とかなりました。

 しかし、部品実装も中盤を終わり、この期に及んで再び基板のミスが発覚しました。









アッー!

これは恥ずかしいです。
まさか、自分の「名前」を間違えるとか無いだろう…
正しくは「iNSTITUTE M@STER」SではなくてTです。




 なぜ今まで気がつかなかったのだろう…
 思い込みというのは怖いです。

 正直なところ、動かないとか火を噴くとかのレベルの間違いではないので、よかったのですが・・・このまま永遠に残るんだろうな・・・

 とりあえず、この文字を見て検索をする人のために書いておきます。

THE iNSTISUTEMASTER

THE iNSTISUTEM@STER

 期待していた方、ごめんなさい。

2010年12月5日日曜日

シナモンブレードの作成日記を動画にしました

これまでのシナモンブレードを作ってきた経緯を動画にまとめました。
色々と詰めていると、結局9分を超えてしまいました。

ご覧頂けると有り難いです。

http://www.nicovideo.jp/watch/sm12945686

2010年12月3日金曜日

光を遠くへ飛ばす実験4

 「ペンライトの先端まで均一に光らせる」ために色々な実験を行っているこのコーナーですが、今回は、実際にお求めいただいた、asahiさんよりとても興味深いレポートを頂いたので、ぜひ紹介します。



画像元http://twitpic.com/3c6ifa

・右1段目
 まず、先端のに鏡を置くことが有効だと分かっていたので、鏡を置きます。

・右2段目
 光を飛ばすためにレンズが有効だと前の実験で分かりましたが、集光のために15φのアクリル真球を光源の前に設置します。このとき、光が漏れないように球の周りをアルミホイルで覆います。
 この時点で、先端まで光が進んでいることが分かります。

・右3段目
 続いて、球の周りのアルミホイルを外し、トレーシングペーパーの代わりに、前回お伝えした光沢のある半透明のフィルムを入れます。ここで使用しているのは、中川ケミカル社のIROMIZUです。こちらはどうやら全国の文房具店などで取り扱いがあるようです。
 球を、このIROMIZUの紙と保護フィルムをはがして巻きます。
 アルミホイルを外したことで、ショートの危険性が無くなりました。
 おそらくこの時点で、光が先端まで無駄なく届いているはずです。しかし、まっすぐ届いた光がそのまま跳ね返っていては意味がありません。そこで次のレポートです。

・右4段目
 さらに、鏡を凸型のものに交換します。このときに使用した凸型ミラーは少し光を透過するので、無駄をなくすために奥に平らな鏡をもう1枚付けます。
 まっすぐ先端まで届いた光が、凸型の鏡で外側に分散されます。棒全体に均一な光が見られると思います。

 このとき、棒の中で光がどのように飛んでいるかを図に表しました。右側が光源とアクリル球、左側が鏡、青い線は光です。


 きれいに光を光らせたい方、ぜひお試しください。

2010年12月2日木曜日

ケース加工

 注文受け付けを開始して、既に10件以上のご連絡が届いています。本当に感謝しています。また、「自分で作ってみたい」と言う方も、最新の記事にコメントしていただくか、メールなどでご連絡をいただければ、できる限りサポートをしたいと思います。


 パイプが届いたので、穴あけをします。

 前回のアクリルパイプのときは、何本も割っていました。しかし、今回のポリカーボネートパイプは、非常に削りやすく、割れることがありません。

 加工手順も変更しました。誤差が出ないように、あらかじめ削る部分にマークを付けておきます。
結構普通の方法のはずなんですが、なぜ前回はこの方法をとらなかったのだろう…
 前回は冶具を用意しましたが、あまり精度が良くなかったのと100個程度ならマークで行けるだろう、と思いました。


 ボタンの穴、ねじの穴をあけます。ねじの穴、と言ってもねじ切りをするわけではないので簡単です。実際、この厚みでねじを切っても、すぐにねじ山がつぶれてしまうのであまり効果がありません。結局ねじとナットで固定することとしました。

 このナットはとてもなくしやすそうですが、市販のナットで代用できるのでまあ大丈夫か…

 また、今回は穴あけに心理的な余裕ができたので、ストラップを通すことのできる穴もあけました。実際の使用では、ここにストラップを通してもらえるとよいかと思います。

 どこかのサークルで良いストラップを作ってもらえないかな・・・我こそは、という方、ご連絡お待ちしています。

2010年12月1日水曜日

まずは1本完成

 部品がそろい、加工も終わりましたので、大規模な組み立てを開始する前にまずは1本組み立てました。予約を開始するのでどのような仕上がりになるか、そして量産するにはどうすればよいかを考えます。

 早速完成させたものがこちら。キャップを付けたものと付けていないものがありますが、どちらも同じものです。


 持った感じでは、やはり「太い」です。いわゆる「バルログ」は無理でしょう…。

 前回の難点であった、ボタンの押しにくさも改善されました。ケースの穴にボタンが引っ掛かり、上から押しこむことができます。

 ボタンがかなり下側へ付けているので、キャップに隠れてしまいましたが、キャップの上から問題なく押すことができます。キャップの側面を切り取ると押さえる強度が弱くなってしまいますのでこのままにしています。

 つまみを押し込めば電源のON・OFFができます。結構強い力が必要ですので、カバンの中で電源が入ってしまうことを防ぐことができます。

 途中に入れた基盤固定用のねじはやはり必要なようです。これで固定しないと電源が入りません。

 光を飛ばすためのレンズを取り付けていますので、棒全体が均質に光っています。

 このモデルは先端に光反射用の部品は入っていません。ですが前回の実験のとおり、先端から光が漏れているので反射板の効果が期待できます。

 光の強さはこんな感じです。どうやったら強さが分かるかな…
 というわけで、これを頒布します。まだ全て完成していませんが、順番に進捗状況を報告していきます。

2010年11月23日火曜日

特許出願中

 タイトルからいきなり何だ!?という感じですが、前公開した基板パターンを見て、もう既にお気づきの方もいるかと思います。こちらは基板パターンを募集した時に公開したものです。


 左上の赤枠で囲まれたところです。このシナモンブレードは、


特許出願しました!!


 「本格的な金稼ぎktkr」とか思う方もいるかもしれません。実際のところ、出願した目的は
・「特許を出願する」ってどうすればいいんだろう
・「特許出願中」って言うと何だか凄そうに見える!
・もし取れたら取れたで、どこぞの企業が海外で大量生産した時は…覚悟をば。

というような目的です。出願したのは「シナモンブレード」のほうで、ノーマルモデルは当然ながら出願していません、というかすでに似たようなものが取られています。もちろん出願されているのは形も仕様も違いますし、いろいろな所で公開されているので特許化はまず無理ですが…。

 また、普通なら出願後に審査するのに10万以上かかります。実はこの審査料が免除される要件が揃っているのでお金はかかりませんが…。さらに言うと、その審査も普通なら2年ぐらいかかります。出願した時はブームでも、いざ権利化したら既にブームが去っていた…ということも十分あり得ます。(これも実は、個人などなら3カ月ぐらいで審査してもらう方法があります)

 というわけで、種を明かすと特許は「出願だけなら簡単にできてしまう」のです。と言っても15000円かかり結構な出費ですし、出願された内容は必ず公開されるので滅多矢鱈に出願するわけにもいきません。あまり変な特許は確実に笑われるネタになります。

 いずれにしても、実際に権利化したとしても、上に書いた理由で特許を出願したので、個人的に作るものに異議申し立てとかする気がありません、というよりぜひとも積極的に作ってください。

 でも、特許の書類を書くって結構大変です。「発光制御回路とスイッチング素子と光の三原色を発光する発光素子と電池を有した電気回路と、光透過性のある人の手で握ることのできる本体の一部が様々な色彩で発光する棒状の本体を備えた発光器具。」という具合に、文章を見てどんなものかが分かるように書く必要があります。

 もし「書いてみよう」と思った人、ぜひ挑戦してみてください。

2010年11月22日月曜日

部品調達 機構部品編

 今回は電気に直接関係の薄い物たちです。
 電子部品はある程度調達先が絞れますが、こちらはいくつも調達先候補があったり、逆に調達が難しかったり電子部品以上に大変でした。
 前回と同じく、青文字が今回初めて取引をしたところです。

ポリカーボネートパイプ

タカマサ樹脂

 アクリルなどの樹脂製品を販売している会社で、サイトを見た感じでは大学の研究室向けに多く取引があるようです。一品ものの受注生産にも対応しているようです。ここもまとまった数に対応してますし、個人で小ロット購入するような場合にも十分に対応してもらえるようです。
 今回ポリカーボネート樹脂を使いたいと思い探しました。パイプを切断して購入したときには、一本ずつ袋に入っており、仕事が丁寧だと感じました。

パイプキャップ
タケネ

 前回もパイプキャップを購入しましたが、他に代替えを予定していたパイプキャップの品質がいまいちだったので、再び注文することにしました。黒色なら300個から作ってもらえます。今回も300個注文しました。絶妙な柔らかさで着脱もしやすいです。
 こちらも300個購入で個人相手では代金引換のみでした。工場直販ならよくあることです。



LEDレンズ
RSオンライン

 ちょうどいいLEDレンズを取り扱っているとのことで、今回初めて取り扱いました。ここも表向きには法人のみの取り扱い、なのですが内部では個人客も歓迎してくれるようです。どうも本家であるイギリス本部の方針のようです。「個人事業主」として取引すれば問題なさそうです。
http://micon.arrow.jp/modules/newbb/viewtopic.php?topic_id=44&forum=5&post_id=2785

 価格も取扱商品数も豊富で、この手の法人向け業者としては小ロットで使いやすいと感じました。
 ちなみに、注文のLEDレンズはイギリスの在庫を取り寄せてもらいました。部品を各国の営業所で融通しているそうです。このような他のところではなかなか取り扱っていないものでも豊富に取り扱っています。


ねじ・ナット
MonotaRO

 ここも基本的には現場を持つ企業向け、という印象がありますが、「個人事業者」として登録すれば十分使えると思います。また、個人向けの専用サイトもありますし、AMAZONにも出店しています。巨大な装置などの取扱商品、価格に差があるようです。
 価格の差は、個人向けは税込み表示、企業向けには税抜き表示になっているためです。(2010/12/3追記)
 ここも取扱店数が豊富なので、近所のホームセンターにないものを取り寄せるのにも便利だと思います。35mmのねじは「規格外」扱いなので、近所のホームセンターでは取り扱っていませんでした。



バックライトフィルム
Paper & Goods

 その名の通り、紙類の取り扱い点数が多いです。A-One製品も扱っていますが、発送元が別で注文も別々にする必要があります。大量の紙の購入やなかなか文房具店で取り扱っていない大判のロール紙を取り寄せるのには重宝しそうです。バックライトフィルムを大量に扱っているところが少ないので、今回は有り難く利用しました。この会社が直接仕入れ、加工をしているものは特に、大量に安く手に入ります。

 部品は一通りそろいましたので、部品加工・組み立てをしていきます。

2010年11月21日日曜日

部品調達 電子部品編

着々と部品が届きます。


 今回もまとまった量なので、基本的には前回と同じような取引先です。
取引していただいたことに感謝を込めて、部品と併せて紹介します。

 また、前回扱っていなかった取引先も加わっています。新たな取引先を中心に紹介します。
量が多くなりそうなので、電子部品とその他機構部品と分けて書きます。
 半導体部品やチップ部品です。100個以上ありますが元々小さな部品なのであまり大量にあるという感じはありません。
 電池ボックスです。こちらは大きな部品なので100個あるとそれなりに嵩も大きいです。

 青文字は前回取引をしませんでしたが、今回取引をした会社です。


電池ボックス、トランジスタなど
マルツ電波

 まとめ買いをするとかなり安く調達できるとのことでしたので、こちらでいくつか購入しました。5250円以上で送料無料になります。小規模から在庫のある部品は、タイミングが合えば次の日に届きますし、店舗があればそこまで取りに行けば、送料もかかりません。

取扱っている商品も多いので、試作のためにも重宝します。


LED、チップ抵抗など
秋月電子通商

 あまり他店で扱っていない部品を安く調達できるので、今回も利用しました。いろいろなオリジナルキットを取り扱っているので、初心者でも使いやすいと思います。もちろんある程度まとまった量も対応できます。電子部品を買うときはまずここを見てから、他店と比較することが多いです。


1W抵抗、工具類
千石電商

 こちらも秋葉原では、電子部品取扱店として有名なお店です。一般的に使われる電子部品なら大抵揃いますし、電子部品の価格はかなり安いです。まとまった数でも十分利用できます。特に大阪日本橋店でまとまった数を店頭で購入するときは、あらかじめ店舗に確認してから向かった方が良いと思われます。
 工具類の取り扱いも豊富で、こちらも他店と比べて安値です。


PICマイコン、チップコンデンサ
チップワンストップ

 前回もこちらから購入しましたが、今回も価格が安いので利用しました。基本的には法人向けですが、「個人事業主」なら取引をするとのことです。利用条件に「営利目的で使用する方」とあるので、本当に個人で使用する方も、「個人事業主」として登録すれば取り合ってもらえます。クレジットカードも対応しているので、クレジットカードのポイントをためている方などは使い勝手が良いと思います。



昇圧モジュール
Strawberry Linux

 オリジナルの半完成品を多数取り扱っています。今回の昇圧モジュールもいくつか扱っていますし、マイコン関係のキットも多いので覗いてみる価値は十分にあります。使用を決めた昇圧モジュールはこちらで取り扱っているものをいくつか仕入れて、その中から選びました。ここの製品をベースに新しいものを開発するのも面白いと思います。多く売れる商品は、今回のようにある程度まとまった数にも対応しています。



可変抵抗・タクトスイッチ
alps電即納

 ここも前回タクトスイッチと可変抵抗を購入しましたが、今回も引き続き購入しました。メーカー直販でありながら、個人相手にも正式に対応してくれます。個人相手では代金引換のみ、送料もちょっと高いのですが、ちゃんと受注生産品も作ってくれます。もちろん品質も満足しています。一般のパーツショップでは出回らないようなものが手に入るので、作るものが決まってからの部品調達には重宝します。

 次回は機構部品を紹介します。

2010年11月18日木曜日

基板間違えた!?

 さらなる新製品の開発を考えているときに見ていた、ALPSのプッシュスイッチ付き可変抵抗の図面を見ていると、こんな風に書かれていました。これは現在製作中のシナモンブレードにも使っています。
 下のスイッチを見ると…


AとDがつながってる!?


 見落としていました。だとしたら、基板が間違っています。このままでは、基板の作りなおしといかないまでも、中規模な修正が必要です。下の基板パターン図で、赤い丸で囲った二つの丸同士がつながっていることになります。つまり、スイッチの意味がないことになってしまいます。

 早速実物でテスターを使って導通を確認しました。導通するとブザー音が鳴ります。


・・・・・・


 あれ?音が鳴らない。何度試しても音が鳴りません。
 じゃあこの図面は何なんだ?

 というわけでALPSさんに問い合わせをしました。すると当日すぐに答えが返ってきました。

 「パターン上で端子Aと端子Dを接続して使ってください」
 という意味だそうです。

 まあ、早い話が電気的につながっているわけではないけれど、誤動作防止とかのためにつなげて使ってほしい、とのことです。
 電気的につながっているわけではないので、このままでも動作はするはずです。基板上ではAとDではなくCとFをつなげていますので、誤動作防止という意味では問題ないはずです。

 うう…紛らわしい…という気持ちもありますが、こんな一個人にすばやく丁寧に答えていただきALPSさんに感謝します。

 とりあえず安心しました。そして、図面はしっかり読むこと、ですね。

2010年11月17日水曜日

いびがわマラソン

 またもや流れを無視してちょっと志向を変えていきます。
 スポーツの秋、ということで11月14日にマラソンに参加しました。題名にもある通り、岐阜県美濃地方の東の奥にある揖斐川町でマラソンが開催されました。その名も「いびがわマラソン」です。

 人口2万4千人ぐらいののどかな町に、1万人ぐらい参加者が集まりました。この瞬間の人口は3万4千人、約42%人口が増えました。

 マラソンと言えばおなじみの42.195km走るフルマラソンと、その半分の21.0975km走るハーフマラソンと開催されました。今回、人生初マラソンということで、さすがにフルは走りきる自信がありませんでした。なのでハーフでエントリーをすることにしました。一緒に参加する人たちにマラソン初参加の人が何人もいましたが、みんなフルマラソンにエントリーしてしまいました…大丈夫だろうか。

 日本各地でマラソンは結構開催されていますが、実は「一般の人が参加できる」「フルマラソン」はかなりレアです。開催されてもハーフマラソンと10kmだけとか、参加できても「制限時間3時間」とかセミプロレベルの実力が必要だったりします。いびがわマラソンは制限時間がフルで5時間半、ハーフで3時間です。そのせいか、全国からツワモノが集まっています。

 というわけでスタート。妙にテンションが上がります。往路はペースが分からずゆっくり走っていました。しかし復路で意外に体力に余裕が有りそうだったので、快調に飛ばしました。希望の声が聞こえてくるよ~ゴールは近い~あと少し走ろう~

 そして2時間18分でゴールしました。当初の目標が「あきらめずに完走すること」だったので、とりあえず目標は達成できました。ゴールした人だけがもらえるタオルを地元の中学生の人にかけてもらい、タオルゲット。現地で写真を撮れなかったので家で広げて撮りました。

 これを書いているのは完走してから約丸2日半経っていますが、足の筋肉痛がまだ残っています。去年マラソンを走った人の話では、1週間は筋肉痛が残るとのこと…。

 最後に、現地の小学生が書いた絵を写真に撮りましたので紹介します。
 自分のペースを守るのは大事なことですよね。